【決算の読み解き】実力派に学ぶ米国株決算の解読
【前書き】
昨今はツイッターで有益な情報が流れてくる時代です。
今日は、投資のうえで重要になる「決算」をどのように読み解くか?をトピックスとします。
【決算は「過去の結果」ではない】
疑問を投げかけたのは、ゴダイバさんです。
厳しい言い方になりますが、素で「決算は結果、過去の数字」という意見を持っていたら、決算を読めていない証拠だと思います
— ゴダイバ (@Godiva_nt) 2021年1月29日
売上高、EPS、ガイダンスだけ見て満足してしまっているのでは?
未来に繋がっているという意識を持って決算は読むべき
ゴダイバさんの意見を自分なりに咀嚼すると、
決算からは「未来」を読み取るべき
という事になりそうです。
これに対して、監査法人の経験者であるケイさんが所感を述べており、大変勉強になります。
マジレスするとその通りだと思ってます。
— 会計士ケイ🇺🇸米国IP0株ウォッチャー (@Kei_IPOstock) 2021年1月29日
端的にいうと、最近は「ストーリー性」というものが非常に重要視されてきてます。
自分は既に監査法人は離れてしまったので、今は監査はしていませんが、多分皆が過去数値を検証すると思われている会計監査においても最近は「ストーリー」をよく見ます。 続
「ストーリー性」というキーワードが出てきました。
ざっくり、会社の成長ビジョンに沿った業績が出ているか?の意だと思いました。
会計監査でこの財務諸表は問題なしって意見表明する際のプロセスを説明すると分かりやすいので少し説明します。
— 会計士ケイ🇺🇸米国IP0株ウォッチャー (@Kei_IPOstock) 2021年1月29日
まず、決算書数値は最終的に監査人がお墨付けを与えるわけですが、意見表明する際には監査チーム以外の審査員という人に、意見表明して問題ないか審査してもらうプロセスが必ずあります。
では、その審査プロセスで重要視されることは何か。ぶっちゃけ、一つ一つの勘定科目の合理性の説明とかそんなしてません。
— 会計士ケイ🇺🇸米国IP0株ウォッチャー (@Kei_IPOstock) 2021年1月29日
最近よく言われるのは、会社が描く「ストーリー」から外れたような財務諸表の異常数値は出ていないかという点で、且つ、全体のストーリーを説明しろと審査員にも言われます。
つまり、会社はこういう成長戦略を描いていて、こういう成長戦略だったら、○○の様な数値に動きが出てくるはずだよね、みたいな感じで、何となく仮説を持ちながら、見ていって、それでストーリーから外れた以上増減とかがあると、これ何で?という具合です。
— 会計士ケイ🇺🇸米国IP0株ウォッチャー (@Kei_IPOstock) 2021年1月29日
一つ一つの勘定科目とかにこだわってしまってると、結局大きな会社の流れを押さえることが出来ないので、本質的な間違いや粉飾を見つけることが出来ないです。
— 会計士ケイ🇺🇸米国IP0株ウォッチャー (@Kei_IPOstock) 2021年1月29日
まぁこういったストーリーを読めずに重箱の隅ばかりつつく会計士も多いけど、自分に言わせるとはっきり言って二流ね。
なので、本当に会計が出来る人というのは、会社の大きいストーリーを見つつ未来からバックキャスティングしながら、今の決算数値を読める人。
— 会計士ケイ🇺🇸米国IP0株ウォッチャー (@Kei_IPOstock) 2021年1月29日
なので、何となく決算は過去の結果の検証に過ぎないというのは少し乱暴すぎる気がするし、多分それは今のBIG4とかで行われている実務とも少し違う気がする。
まずは、会社をマクロに俯瞰し、成長ストーリーを捉えるところが出発点となりそうです。
会社の描く未来をまずは描くところから。
ちょっと想像してみました。
会社は、こういう成長ビジョンがあります!と示し、それに向かって戦略を立て、日々業務に励みます。
適切な舵取りがなされていれば、これが業績に反映されるのは必然。
売上が伸びた部門は?
外的要因は?
戦略の妥当性は?
伸び代は?
…等々、確認すべきことは多々ありそうです。
まぁ会計を少しかじった位ではそれは出来ないし、自分自身もまだまだ勉強中だけど、恐らくこういった意識を持ちながら、数値を見ていかないと、やっぱり違う読み方をすると思う。
— 会計士ケイ🇺🇸米国IP0株ウォッチャー (@Kei_IPOstock) 2021年1月29日
だからといってこれが出来たら株式投資は成功するのかと言えばそれも違う。ファンダ分析だけで成功出来るはずはない。
これの意味するところは、「数字」では目標を達成していても、中身が成長ビジョンと異なりうる、という事だと思います。
【演習:決算のストーリー性とは】
(かぶぴ独自解釈に基づく)
例えば、
「米国が主戦場、売上は年20%の成長予測、国際的な展開によりマーケットを拡大する」
というビジョンの会社を想定してみましょう。
決算のポイントを、どう考えますか?
この場合、決算で確認すべきは
売上(数値)
国・地域別シェアの推移(ストーリー)
になると思います。
売上は30%伸び、目標過達!
という決算を出し、決算書には
売上の地域別内訳は、
前年は米国90%その他10%に対し、
今年は米国96%、その他4%!
と書いてあれば、数値の上では良い決算という結果を出しましたが、ストーリーにそぐわないと言えるのではないでしょうか。
このように、
国際展開を目指しているのに、主要拠点への依存度が増してるよね?
という矛盾を突くには、決算のストーリー性まで目を向ける必要があります。
とは言え、ゴダイバさんが言うことは、まさにその通りだと思ったので、最近(と言っても自分はもうBIG4は卒業してしまったけど)の実務を踏まえて、決算数値を読むという事に関して、最近のトレンドと自分の意見を書いてみました😃
— 会計士ケイ🇺🇸米国IP0株ウォッチャー (@Kei_IPOstock) 2021年1月29日
まぁでも、やっぱり自分は会計が好きだし天職です(話ズレるけどw)
きっと、会計監査っていうと、クソつまらない、単なる過去の帳簿の確認作業っておもわれてるんだろうな・・・w
— 会計士ケイ🇺🇸米国IP0株ウォッチャー (@Kei_IPOstock) 2021年1月29日
それは半分合ってるけど半分違いますね。
多分新人の間はクソつまらないけど。
そんなこと言ったら、
— 会計士ケイ🇺🇸米国IP0株ウォッチャー (@Kei_IPOstock) 2021年1月29日
「てめぇは全部の決算そんなに見てるのか?」
と言われるかもですが、はっきり言って見てないすw😂
そんな全部ガチ精査する程モチベは上がらない😅
ただ、決算数値を読むという事に関して最近の会計業界のトレンドやら私見を伝えたかったというのが主題ですので悪しからず😅
数値ばかり精査しても、全体観はつかめないですよ、ということですね。
会計士は、数値以外も読めることがステータスになりそうですね。
ケイさんが補足してくれました😆
— ゴダイバ (@Godiva_nt) 2021年1月29日
実際の会計監査においても最近は「ストーリー」が重視されるというお話
まさに言いたいことを的確に表してくれていて「こういう成長戦略だったら、○○の様な数値に動きが出てくるはずだよね」と仮説を持って読むので、そこが外れると成長戦略に対する疑問となる https://t.co/5V1dZX8VZS
ゴダイバさんも納得されたようで、キチンと思いが言語化された一連のやりとりという風に見えます。
未来の成長戦略に繋がるような決算内容になっているか、その会社の描く「ストーリー」との整合性がしっかりと決算に表れてるか。この辺の数値情報化しにくい・できない部分も含めて、投資する会社を見ていく必要があると言う事と理解してみた。中の方の見方をこんな風に疑似体験できるのは非常に貴重。 https://t.co/WaGaMf3u3L
— ミスター・ラビット@グロース米中株(新高値好き) (@MrRabbit9119) 2021年1月29日
ミスター・ラビットさんのコメントも参考になります。
私と同様の見解です。
【まとめ】
決算は数値ばかり見てもしょうがない。
→Y!Finance等だけでなく、決算書もきちんと見に行くべき。
ストーリー性の確認が必要。
→個別株を扱う方は、一緒に技能を身につけましょう。
以上となります。
それでは、米国株のリターンを求めて日々頑張りましょう。