【株価と需給】【グロース株のバリュエーション】
【前書き】
最近、個人投資家の影響力が大きくなっています。
下で引用リツイートしたのですが、高レベルな議論がTwitter上でやり取りされることもある時代です。
うまく情報収集して、パフォーマンス向上につなげたいところです。
とんでもないスレッドでした…
— かぶぴ@ 新卒弱小 米国株投資家 (@Stock_pi) 2021年1月12日
Twitterという気軽なプラットフォームでやりとりされる議論のレベルが高い。
優秀な人たちが好きなタイミングで議論して投資判断の糧に出来るようになった時代の流れも、個人投資家にポジティブな材料かも、と思いました。 https://t.co/nz5fxAZoNl
というわけで、個人投資家が気軽に議論するツイッターを活用した情報収集をしています。
今回も自分が気になったツイートを列挙。
【1.株価と需給】
株価が「需給」で決まるのは当然です。それが市場(イチバ)そのものです。いわゆる競りで価格は決まりますよね。
— DCFモンスター (@DcfMaster) 2021年3月4日
需給が大事というのは市場ではあたりまえの「原理」です。
金融政策やバリュエーション、短期のカタリストなど全てを「需給」に放り込んで、原理の話をすると誤解が生まれます。
一般的には需給という言葉は、フロー(取引)と同義で使われるからです。つまり、「価値」とは関係ない短期的な微振動といった意味です。
— DCFモンスター (@DcfMaster) 2021年3月4日
ところで、価値のないものに破格の値段をつければいつかは化けの皮が剥がれます。
その意味で、長期的な「需給」を決めるのは「価値」です。
では決算を確認することにどんな意味があるのか。
— DCFモンスター (@DcfMaster) 2021年3月4日
企業価値は
・利益の拡大速度ではなく
・業績予想をクリアする限り
・要求リターンに沿って
拡大します。
よって決算をフォローし、予想対比on-trackであることを確認することは重要です。
優等生は将来も優等生の可能性が高いという前提を
おけば「決算選別法」は投資戦略になり得ます。少なくとも明確な売りの基準を与えます。
— DCFモンスター (@DcfMaster) 2021年3月4日
決算選別は需給を決める要素の1つであり、手段です。
原理としての(広い意味の)「需給」が重要、というのと、「手段」を比べることはナンセンスですし、両者は共存します。
対立構造で議論すると片方が負けることによって情報にロスが生じます。
— DCFモンスター (@DcfMaster) 2021年3月4日
感覚的にいいなと思ったら、両者が共存できる仕組みを立体的に模索してみるべきです。
謙虚に、パズルのピースがどっかにはまらないか考えるうちに、立体的なパズルができたら最高。仕組みにすればリピータブルだからです。
この事例は、SNSで投資情報を収集する上で、
— DCFモンスター (@DcfMaster) 2021年3月4日
コメントを翻訳するだけの最低限の知識が必要
だということを示唆しています。
情報をただ輸入するのではなく、自分の中にある知識を使って、戦略を立体化・高度化させることが肝です。
そこまでいけばSNSは非常に有用なツールだと思います。
株価は需給とよく言いますね。
名著:【デイトレード】においても、株価は需給であり、その裏側には人がいるということが述べられています。
結局のところ、需給を左右しているのは人であり、モメンタムは大きく揺れ動きます。
需給を上手く読んで、株式投資パフォーマンスの向上に努めたいところです。
【2.グロース株とバリュエーション】
株価のバリュエーション見積もりに関する言及で、こちらも参考になりました。
成長率も割引率も実質化してバリュエーションすると正しい適正株価がでます。
— DCFモンスター (@DcfMaster) 2021年3月7日
ってことはインフレ率がどんなに動こうが、適正株価変わらないんですよ。実質ベースで答え出るんだから。
金利変動がインフレ要因なら全部無視です。
ただし「実質」金利のインパクトは高グロース株>低グロース株です。
ちなみに適正PERを導く公式である
— DCFモンスター (@DcfMaster) 2021年3月7日
Payout ratio/(r-g)
というのは実質のときしかワークしません。
どれくらい間違えるかと言うと、
20-30%は軽く下にずれます(過小評価)
日本で言われてるのを見たことがないので、もしこの数式使ってたら気をつけてください。
◆"ARKK"とは
— 後藤達也(日本経済新聞) (@goto_nikkei) 2021年3月6日
アメリカで昨年、人気急上昇したETF ARKK。ところが最近は価格が急落し、米国株の波乱要因としても意識され始めています。どういったETFなのか、簡単にまとめました。2分ほどで読めます。 pic.twitter.com/ABGQNrlmGl
なぜ取り上げたかというと、自分はARK銘柄に代表されるようなグロース株を多く保有しているからです。
直近、ARKのグロース株は大きく調整しました。
これは、ARKの腕が悪いわけではなく、グロース株の割引率が金利上昇により高まってしまったためです。
今回のARKのETFの下げは、ARKのせいじゃない。
— じっちゃま (@hirosetakao) 2021年3月6日
— じっちゃま (@hirosetakao) 2021年3月6日
今回の長期金利の上昇は、パーセンテージポイントで言えば微々たるものだけど、上昇「率」で言えば、歴史に残る、キョーレツな上昇だった。これで……成長株がきりもみ状態になった。
— じっちゃま (@hirosetakao) 2021年3月6日
突発的に「成長のそろばん」を弾く際に使用される妥当金利が激変してしまったので、ハイパー・グロース株の理論価格がドカ下げした。だから逃げ遅れた個人投資家が非常口付近で折り重なって窒息死したというわけ。
— じっちゃま (@hirosetakao) 2021年3月6日
テーマ株投資では(こんな未来になると、いいよね?エキサイティングだよね?)というストーリーで株を買います。つまり「夢」を買っているという事。
— じっちゃま (@hirosetakao) 2021年3月6日
その夢は普通、5年、10年、20年先に実現します。晴れて夢が現実のものになったとき、その会社はキャッシュフローを手に入れます。
ARKがやっていることは、そのような遠い将来の「夢の実現可能性」を精査するということ。彼らの調査能力はホンモノだし立派!
— じっちゃま (@hirosetakao) 2021年3月6日
しかし……
将来得られると思われるキャッシュフローは、「現在価値」に置き換えられないといけない。
「5年、10年、30年後の100億ドルは、いまなら幾らの価値がある?」ということに思いを馳せる時、インフレ率で将来の価値を「割り引いて」やります。これが割引率。
— じっちゃま (@hirosetakao) 2021年3月6日
そしてその割引率の「参照(レファレンス)対象」となるのが長期金利です。
いま割引率がどんどん大きくるので分母が大きくなってしまったことを意味します。すると分子(=将来その企業の製品やサービスがどのくらい華々しい成功を収めるか?)が一切変わらなくても、その数式の解はどんどん小さくなってしまう。
— じっちゃま (@hirosetakao) 2021年3月6日
これが先週の株安の投資理論からの説明になります。
じっちゃまが「長期金利がじわっと上っているうちはいい。でもそれがポーン、ポーン、ポーン!と三段跳びみたいに畳みかけて上昇したらハイパー・グロース株は血みどろになります!」と言ったのは、そゆこと。
— じっちゃま (@hirosetakao) 2021年3月6日
とにかく、債券市場では長期金利が1.00%→1,50%に上がっていったわけで。
その影響が株式市場にも波及した結果と言えましょう。
以上となります。
それでは、引き続きパフォーマンスの向上に努めましょう。